研究生が考え、取材し、書く!Bunken Magazineって何?


Bunken Magazine とは?


↑出典:PIXABAY

はじめまして。文学座附属演劇研究所研修科です。(文学座附属演劇研究所についてはこちら


私たちは普段、創立80周年を迎えた老舗劇団の研究生として、年4回行われる発表会のための稽古に励んでいます。また、発表会に関する様々な仕事(小道具、大道具、衣装などの管理やチラシ・パンフレットの作成のほか、チケット販売や広報戦略の立案まで)を通し、日々創作に関わる様々な分野について学んでいます。


この『Bunken Magazine』は、私たちが情報発信を行うための拠点として56期生が立案し、立ち上げたものです。


演劇を中心とする様々なジャンルのアートについて研究生が考えていることや、卒業生インタビュー、公演情報などを発信していく予定ですが、今回はまず私たちの自己紹介も兼ねて、なぜこのメディアを作ろうと思ったのかについてご紹介したいと思います。



伝統と最先端の間で、宙ぶらりんの私たちにできることはなんだろう?


↑出典:写真AC

なぜメディアを作ろうと思ったか。それはシンプルに言えば、研究生独自の視点を自ら発信できるような場所を作りたかったからです。


私たちは、とても宙ぶらりんな存在です。


文学座は伝統のある劇団であり、杉村春子、太地喜和子、加藤武、江守徹等著名な俳優を輩出してきた歴史を持ちますが、私たち研究生はまだ座員ではありません。本科→研修科→準座員→座員と昇格していく途中の私たちは、文学座に一時的に籍を置いているだけ。将来の保証もありません。また、若い世代が多いですから、文学座の伝統と最先端のポピュラー文化の間で揺れ動きながら自分の色を探しています。


そんな中途半端な私たちに何ができるのだろう?そう考えた時、私たちの価値は「文学座本体から少し距離を置いて、純粋に演劇を研究できること」にあるのではないか、という考えに至りました。


文学座を客観的に見つめ直すこと、他のジャンルの演劇・劇団に刺激を受けて要素を取り込むこと、演劇に限らない多様な芸術文化と向き合うこと・・・等、今私たちが与えられている環境の中だからこそできることはたくさんあるはずです。


今年はこのBunken Magazineを通して、研究生だからできること、感じたことをたくさん発表していきたいと考えています。



SNS全盛時代に。新たな発信の場を作りたい!


↑PIXABAY

今までの研修科では、年に4度の発表会が私たちの演劇研究の成果を発表するための場所でした。しかし、発表会では研究所生活の中で得たものや、考えたこと(あるいは考えていること)まで伝えることはできませんでした。


今回私たちが立ち上げるBunken Magazineは、今まで発信できなかった部分、つまり私たちが日常の中で感じたことや、文学座および現代の様々な演劇、娯楽に対して考えていることを伝えていくための場所です。


また同時に、研修科の公演情報や演出家インタビュー等、Twitterの少ない文字数では収まりきらなかった情報も発信していこうと考えています。


個人が直接社会に向けて発信していくことが当たり前となった「SNS全盛時代」。私たちも積極的に外に出ていこう、新しいお客様と出会おう!そんな思いを胸に、ひとまず56期・57期の一年間一生懸命続けていきたいと思います。


公演の時期は更新が滞ってしまうこともあるかとは思いますが、たくさんの方に届くよう頑張りますので、どうぞよろしくお願いいたします。


文:研修科2年 染谷知里

文学座附属演劇研究所 bunken magazine

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