研修科1年・村上佳による『怒濤』の稽古場レポート、第1回の読み合わせ編に続く今回は立ち稽古編です!
立ち稽古が始まって1週間。役者を生業とする今発表会の演出家・若松泰弘さんの、役者ならではの演出方法とは!?
稽古場レポート② 〜立ち稽古編
皆さま、GWいかがお過ごしでしたでしょうか?
令和の時代に突入&10連休ということで例年より特別な休暇になったことだろうと思います!
一方、僕たちは稽古漬けの日々を送っておりました!
(看護婦たちの朗らかなシーン)
先週までの読み合わせで徐々に作られてきた"骨組み"に、立ち稽古で"肉付け"をしていく段階に入りました。
本番用のステージを仮に立てて稽古をしているわけですが、なんともかっこいいステージ。
ここで詳細をお見せすることはできませんが、
若松さんのお言葉をお借りすると”色っぽい舞台”となっています!
(それを出演者たちが活かせるかが試される!!汗)
是非是非、今回の舞台セットもお楽しみに。
若松さんは、まず役者が持ってきたプランを試させ、なるべくそれに沿った動きをつけていきます。
(Aチーム・北里柴三郎役の春田玲緒に演出をつける若松さん)
役者が動きに困っていると、「例えば…」と手本を見せる若松さんがめちゃくちゃかっこいい!!
パッと手本を見せてくださる時、フッと"そこに存在している"ことに感動してしまいます。
この稽古場は笑いの絶えない、雰囲気の良い空間だと感じます。
お客さんが楽しんで帰ってもらえる舞台は、役者たちが楽しんで舞台に立っていることが条件なのではないか、と思います。
この稽古では役者たちが本当に生き生きしているので、本番にはどんな素敵な舞台になるのだろうと期待が高まります!
一方で、役者の力が非常に試されている稽古場でもあると感じます。
若松さんは、稽古場にシビアな空気を漂わせることがありません。
「いずれできるようになると思うから、今はいいよ」と仰言います。
これは、若松さん自身が役者であるから役者のペースというものを分かっているからこその言葉でもあると思うし、役者の世界の厳しさを表しているとも思います。
若松さんは、一度言ったダメ出しを繰り返しません。
つまり、一度きりのダメ出しを役者がどう捉え、どう消化するかが非常に問われます。
極端に言えば、
"できなければ、ほっとかれる"
ということもあり得る。
そんな厳しさを僕は若松さんの言葉に感じます。
そういった意味でも、今後の役者人生にとって非常に学びの多い稽古期間を過ごしています。
(稽古前に台詞チェック中。床に座っているのは両チームの北里夫婦)
本発表会はA・B、2チームのダブルキャストでお送りします。
今回のダブルキャスト、同じ役でも役者の個性が全然違います!
ですから同じシーンでも、生まれる空気感は2チームそれぞれで確実に違うので面白い!!
是非、両チームの公演を観て、その違いを楽しんでいただきたいです!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
次回はアトリエ入りした稽古場の様子をお届けします!
お楽しみに!!
文・村上佳
0コメント